アファナシエフのブラームス

アファナシエフブラームス
7つの幻想曲作品116がいまかかっている。
超スローの音楽。
アファナシエフ
決してメロディを流して弾かない。
味わうように
噛みしめるように
一音一音を紡いでいく。
私も
味わうように、噛みしめるように
一音一音に耳を澄ます。
ひとつの音が立ち上がり
消え入る真際で
その音をいとおしみながら
全霊を注ぎ込むように次の音を押さえる。
命が紡がれていくようだ。
時が遅く過ぎる。
その繰り返しに
いつしか吸い込まれ
昼間のざわついた気持ちが
鎮まってゆく。