2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

エミリオ・マジャ ギターソロライヴ

エミリオ・マジャ ギターソロ・パセオライヴ、 昂揚がまだおさまりません・・・! 血の如くエミリオの身体を構成し、 止むことなく体内を駆け巡っている音楽が、 よどみなく外に流れて出て来たような、生きているフラメンコ! 楽譜を持たずに継承されてきた…

アントニオ・ガデス舞踊団『血の婚礼』

ロルカの、実話をもとにした戯曲を 極限まで削ぎ落とし、 その魂を抽出したような舞踊劇。 ロルカの紡ぎ出した言葉を 難しく解釈しようとする必要などない。 美しい緊迫に満ちた、わずか40分間のスペイン舞踊の世界に 心を委ね、ただ感じるだけでいい。 アン…

ディエゴ・ゴメス カンテソロライヴ

ディエゴ・ゴメスのソロライヴ、 詩を編むようなカンテを堪能しました。 息の長い声、確かな音程、豊かな節回しで 歌い紡いでいく世界は、誠実なフラメンコ愛に満ちていた。 ほどよいユーモア、滲みでるペーソス、 大きな身体を響かせながらも、力みのないフ…

アルテイソレラ「一炊ノ夢」

アルテイソレラ「一炊ノ夢」、 無意識の狂気を自覚せずにはいられない、 そんな心情を引き摺りだされた。 暮らしの中では誰もが、狂気と正気の振り幅の間を 何とかバランスを取って生きているのだ。 眠りの中で自我の地平を独り彷徨う鍵田真由美さんは やが…

吉行淳之介さんの声

吉行淳之介さんの声、たぶん初めて聞いた。 30年早く生まれたかった。 色気と情の手触りを直に感じられた時代。 そしてM,Mさんと彼を争いたかった。 手元の古い文庫本の文字を追いながら 吉行さんの語りを聴いていると 情景や心情の湿り気までもが沁みてくる…