2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

日本フラメンコ協会新人公演三日目

(当日の個人的メモより) この日もまた多くの素晴らしいアルテに触れることができ、さらにフラメンコの奥深さを感じたのでした。とくに印象に残っている4つのフラメンコ。 久保田晴菜さんの「タラント」。深いブルーベルベットのシックな衣裳。テアトロ系の…

日本フラメンコ協会新人公演初日(群舞部門)

日本フラメンコ協会新人公演初日の会場ロビーで購入した、カニサレス演奏によるスカルラッティのソナタを聴いています。 もともとは鍵盤楽器のためのソナタであり、これまでチェンバロやピアノで聴いてきたこの作品群は、軽やかで明朗な気品を持っている音楽…

日本フラメンコ協会新人公演二日目

レベルの高い舞台が次から次へと続いて、 脳内モルヒネ分泌過多状態でした。 なかなか眠れない一夜が明け、 少し落ち着いた中で胸に残っている残像を思い起こしてみる。 小杉愛さんの深化にはストレートに感動。虚飾のない、自身との静かな対話から生まれる…

バレエ・リュス展

バレエ・リュス展を観に行きました。 強烈な個性の競演。 ディアギレフ、ニジンスキーはもとより、ブラック、マティス、キリコ、ピカソ、ローランサン、 ドビュッシー、ラヴェル、ファリャらの名前が至るところにみられます。 衣裳、音楽、振付、舞台美術、…

フランス・ブリュッヘン逝く

彼のトラヴェルソによるバッハのフルート・ソナタ全集が手元にあり、 よく聴いていた時期があった。 ロ短調や無伴奏のイ短調の、孤独な浮遊感の中で、 澄んだ眼差しで内心を覗き込まれているような 静かな戦慄を感じたのを覚えている。 そして、コレルリの『…

チェーホフと『オ・グランジ・アモール』

「煎じつめればこの世のことは何もかも美しいのであり、美しくないのは生きることの気高い目的や自分の人間的価値を忘れたときの私たちの考えや行為だけ」 先日読んだ、乙川優三郎氏の短編小説集『トワイライト・シャッフル』の『ビア・ジン・コーク』の中に…

ささやかでも命懸けで生きる 『トワイライト・シャッフル』

(引用) 「親も世間も物分かりがよくなって自由に生きられるようになったのはいいが、考えてみると男も女も我儘な臆病者になったような気がする。 本当の自由はたくましい人間に許されるもので、非常識に見えても彼らは命懸けで何かをしている」 乙川優三郎…