2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

浅草橋スペインバル『ラ・バリーカ』リニューアル・オープン

本格スペイン・バルとして定評のある「ラ・バリーカ」が、美味しさはそのままに、タブラオとして生まれ変わりました。 そのこけら落としライヴが、5月27日、開催されました。バイレに屋良有子さん、佐藤哲平さん、タマラさん、加藤明日香さん、ギターに栗原…

川島桂子 パセオフラメンコカンテソロライヴVol.90

つくり込んだものがない、余計なものが何もない、というのはこんなにも快い。 川島桂子さんのカンテとエンリケ坂井さんのギター、 それぞれに熟成されたものが高純度でブレンドされ、 とろりと流れるように響いてくるフラメンコは薫り高く、品格があった。 …

平野啓一郎「ある男」

平野啓一郎「ある男」読了(文學界6月号)。 愛する人の過去を知った後も愛し続けられるだろうか。 「法律」「倫理」「差別」。 そういった重い問題に自在に言及しつつ、ある人物の生を辿り、思想を浮き彫りにしていく手法は、前作の『マチネの終わりに』同…

フィッシャー=ディースカウの命日

今日5月18日は、ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウの命日。 そして同じ5月の27日は、この名歌手と親交のあった 吉田秀和さんの命日であることも想い出す。 2012年から6年。 良い機会、と、吉田秀和さん著書の言葉を改めて眺める。 ラインを引き、…

森田志保 パセオフラメンコライヴ Vol.89

死ぬんじゃないかと思った。 臨死体験を共にした感覚。 それは畏れ、祈る、静かな想いだった。 フラメンコの年代記を紐解き、フラメンコの本質に迫るライヴは、 まさに巡礼の旅だった。 1時間強、着替えもせず、舞台に乗ったまま、 森田志保さんは踊り切り、…

小島章司出演『シミュレイクラム/私の幻影』

互いへの深い寛容。優しさに満ちた舞台だった。 遠い眼差しをして腰かけている小島。やがて立ち上がり彷徨いながら、ゆっくりしなやかにフラメンコを踊り出す。それは故郷の阿波踊りをも思い起こさせる。 「何をさがしているの?」ダニエルが問い掛ける。 「…