余計なもの
「そろそろココアを買ってきて」
コーヒーを淹れながら次男がいう。
そうだね、ココアが飲みたい季節になったね、
と同調したら、
「普通のをね」
と念を押すようにいわれて、
苦笑いするしかなかった。
身体に良さそうなので、黒豆ココア。
老舗のブランドなので、バンホーテン。
いかにも母親の気遣いや思い入れ、
あるいはうんちくといったものが、
べったり張り付いていることほど、
うっとうしいものはない。
お湯やミルクを注ぐだけで出来るような
簡単な飲み物に求められているのは、
くつろぎと気安さ。
甘くて温まることができればそれで充分。
なんでもないことを、
こだわりと称して、
必要以上に複雑にしてしまうことには、
まったく意味がない。
けっこういろんなところで
当てはまりそうな気がする(^_^;)
シンプルなのがいい。