2013-01-11 ガラスを隔てた眼 吉行淳之介著「男と女の子」読了。 吉行淳之介さんは敏感過ぎる心をさらしながらも 感情に溺れることなく それを一枚のガラスを隔てて視ているような冷静さで 男女の関係性を表現する。 その冷たさが、 却ってその奥に閉じ込めておこうとしている 繊細さや情感の気配を感じさせるのだとおもう。 その作品群を読まずにいられないのは 共感するから と、いうより そんなふうに行間から浮き上がってくる感情に 寄り添ってみたいからだと 自覚している。