ダビ・ラゴス カンテコンサート

ダビ・ラゴス カンテコンサート、素晴らしい体験だった。
日本にいながらにしてこれを聴けるとは・・・!
シギリージャは魂の状態を表現するものであり、シギリージャを歌ったあとは何も出来ない。何も残らない。そのように、カンタオールは全身全霊で歌わねばならないのがシギリージャであると、ダビ・ラゴスは語り、まさにそのとおりに歌い切った。
出し切るとはこういうことなのだ。
そして、ダビ・ラゴスの全身全霊を包み込むようにしてすべてを引き出させたのが、エンリケ坂井さんのギターだった。ヘレスの遺伝子に寄り添い、そしてそれを震わせた。アルバロの追悼の想いを含めた、根深い郷愁とともに湧き起こる喜怒哀楽を吐露せずにはいられなかった。魂を出し尽くすことこそが歓びだと感じさせるギターだった。
ダビ・ラゴスエンリケ坂井さんの互いのルーツへの深い敬意。ふたりの視線と音楽との循環。そこに生まれていたものこそが混じり気のないフラメンコだった。眼には見えなくとも、胸に浸透した高純度のフラメンコは細胞の中に残り続けるだろう。

そして、今日10/11は、高円寺エスペランサで、ダビ・ラゴスとともにアルバロを偲ぶ会。ダビのアイレを渇望している自分に気付く。

10/10(月) 19:00〜
スタジオ・カスコーロ
ダビ・ラゴス(カンテ)
エンリケ坂井(ギター)